ゴミ拾い道中、パパとママと一緒に歩いていた女の子ちゃんが「おはようございます」と挨拶をしてくれた。
ちっこい子供ちゃん達に挨拶をしてもらうと、それだけで1日ハッピーな気分になれるのだ。
子供ちゃん達が被害にあう事件を見聞きするたびに、子供ちゃん達との距離感について考える。ゴミ拾いを始めた頃は小学生の登校時間と重なり、子供ちゃん達に挨拶をしてもらうことを楽しみに、ゴミ拾いの活力にしていたのだが、事件や変質者が年々多くなってくるにつれ、ゴミ拾いの時間が早くなり、今は子供ちゃん達に会うことは少なくなった。
子供ちゃん達が安全に暮らせない社会になってしまったのだ。
「あいさつは大事」と言いながら、「知らない人には、あいさつしなくてもいいからね」と思うこともある。そう思いながらも透明人間のように無視されたり警戒されたりするのも寂しく感じている。
挨拶をしないのは大人社会も同じこと。
ゴミ拾いを始めた頃は警戒されていたが、それは仕方ないことだと思っていたし、最初からわかっていたこと。
視線だけでなく、シニカルな言葉を掛けられこともあった。
行為と姿勢だけで見ず知らずの他人様に理解して頂くのは時間がかかるものだが、崩れるのは一瞬だ。
ゴミを拾っているからといって、小生が善人というわけではない。
良い行いをし、決して罪を犯さない正しい人などこの世にいない
~伝道の書「旧約聖書」より~
善人ではないが、善くありたいと思っている。
人は良いことをしながら悪い事をし、悪い事をしながら良いことをしている
~長谷川平蔵「鬼平犯科帳」より~
人間の性根など、そう簡単に変わるものではない。
世直しなんて言ってるヤツに限って信用ならねぇんだ
~中村主水「必殺仕事人」より~
子供達を守る立場の人が子供を殺め、警察官・住職・公務員・先生など社会との信頼関係で成立する人達の犯罪も多くなった。
立派な肩書も学歴も財布の厚みも関係ない。
では、誰が子供ちゃん達を守るのか?
自分の子供を虐める親も増加する。
変質者が毎日のように出没する大分だ。
行方不明の女性もまだご両親のもとに帰れないでいる。
「あいさつOITA+1運動」と謳いながら、表面とは裏腹に現実は真逆に向かいつつある。
背骨を失いつつある社会での暮らし方がわからない。
標語があふれる町で暮らすのは息苦しく心苦しい。
小生は偽善者ではないが、偽悪者である。
偽悪者の小生はこの町のゴミを拾いながら、日々自省と自戒を繰り返す「道」を歩くことで不器用にアジャストしたいと考える。
子どもはみんな知っている
春が何と言っているかを・・・
生きよ 伸びよ 花咲け 望め愛せ
よろこべ 新しい目を吹け
献身せよ そして生きることを恐れるな!
老人はみんな知っている
春が何と言っているかを・・・
老人よ 埋もれよ
おまえの席を元気な子供たちに譲れ
献身せよ そして死ぬことを恐れるな!
~ヘルマン・ヘッセ「春の言葉」~
Saturday, April 15, 2017
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