Tuesday, November 29, 2016

輝石と奇跡【霜月29日】孤高の登拝137度目(Going-to-the-God Trail)

オリオン座をチラチラ見ながら西寒多神社に向かい、奥宮からは北斗七星を眺めながら清掃を始めた。
西寒多山(本宮山)の住人達は静かで、木々の囁き声だけが微かに聞こえてきた。

静かだが気配がないわけではなく、沢の反対側から何度か視線を感じることがあり、恐らく狸ではないかなと。
いつもの通り、奥宮入口道から掃き清める。

明るくなるのが遅くなったので、灯を口にくわえながらの作業は一時間となり顎が痛い。
暗い中での作業では、どうしても掃き残しが出てしまうので、スキルアップの努力をしなければならない。

冬至まではまだ時間があるので、まだまだ遅くなる。

顎のメンテナンスもしっかりと。
登拝を始めた頃は、お参りをするだけで清掃はしていなかった。

しばらくして拝殿前と磐座(石嶺殿)前の清掃を始めた。

その頃の奥宮は、放置状態というわけではないものの、手入れが行き届いているという状態ではなかった。

奥宮までは車で行くこともできるが、それでも管理者(氏子さん?)が小まめに管理するというのは大変な作業で、それは自分でやってみてよくわかった。(氏子さんへのリスペクトの気持ちは、常に持っている)

「孤高のゴミ拾い」と同じく「誰もやらない(やれない/できない)のなら自分が」ということで始めた。

晴れの日でも薄暗く、「氣」の通りも悪く、空気も澱み、「幽霊出る所やろ」と言われる有様だった。

写真は入口道の過去と現在だが、同じ道に見えるだろうか。
奥宮の中も薄暗く、枯葉が堆積していた。
なるほど、これでは人も寄り付かないし、西寒多の神もご実家である奥宮に戻ってきてはくれない。

「キレイにしていないと神様も寄り付かない」と、奥宮でお会いした登山者、ネットの向こう側の知らない方々が口にした。

「恐いので奥宮には下りて行かない」という女性登山者に会うこともしばしば。

ごもっともな、おどろおどろしい空間だ。
入口道から奥宮・磐座を休むことなく掃き続けて三時間、この時期は四時間を要する。

奥宮に「氣」と「風」を通し、お天道様と西寒多の神を迎える空間を取り戻すのに一年掛かった。
キレイにするだけでは戻すことはできず、夏は激しく虫の攻撃を受けながら、冬は寒さに耐えながら休まず続けなければならない。

鶴の恩返しのごとく、掃き清めている姿は人様に見られてはならぬ(なるべく)。

それは、お告げ的なことなのかも。
They are all perfect.

落葉一枚もないこのアングル(↓)が決まるとつい呟いてしまう科白だ。
美しく凛とした奥宮は、とにかく気持ちがよいのだ。
約二千年前(神社となる以前)よりこの地に住む民が崇めた磐座(石嶺殿)も輝きを取り戻した。

彼らは、一体何を祈っていたのであろうか?
写真では神秘感は表現できないが、肉眼で見ると赤色に輝いている。

ほんの数分の現象だが、この間、風は止み、鳥も鳴くのを止め、「しーん」という音だけが聞こえてくるのみ。

雪に覆われるとともっと美しい。

これが、古代よりこの地に住む民が継続してきた「絆」というものではないか。

口に出すと安っぽくなってしまうのが「絆」と「おもてなし」である。

「なぜ登拝を始め、そして三時間も清掃をしているのか?」とはよく聞かれること。

正直、小生にもわからない。

西寒多山(本宮山)から見える下界のゴミを毎日15km拾っている小生を上に導かれたのではないかと。

「其方が掃き清められよ」と。

生まれ持っての三日坊主と怠惰である小生が、丑三つ時に歩いて出かけ、真っ暗な登拝道を独りで登り、奥宮を掃き清め、ゴミを拾いながら自宅まで戻ってくることを、こんなに続けることができることは、奇跡としか言い様がない。

小生は、特別な信仰心があるわけではなく、特に山登りが好きなわけでもない。
雪の日は、もっと美しく輝く。
麓の西寒多神社は、常に美しく。
小生は週一度のことだが、西寒多神社の方々は、感謝の気持ちで毎日毎日繰り返しておられる。

奥宮から下りてくるとTさん(Tさん以外の方も)がいつも掃き清められており、そのお姿を毎週拝見させてもらっていなかったら、奥宮の三時間清掃は始めていなかったと思う。
大分の町も心身ともに美しくなればと。

祈りごとはせず、感謝の気持ちで自省と自戒を繰り返すのみ。

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